先日、とあるラーメン屋さんに15年ぶりくらいに食べに行く機会がありました。懐かしさも相まって、味は変わらずとても美味しかったのですが、値段は50円ほど高くなっていました。券売機で値段を見たとき思わず、「あ、高くなっている!」と感じたのですが、冷静に近年の人手不足や人件費の上昇などを考えれば、本来はもっと値段が上がっていてもおかしくないのかもしれません。それでも、経営努力か近隣の競合店との兼ね合いか、良心的な値段に収まっている印象です。
上記の例に限らず、年月の経過とともにモノやサービスの価格は変化していきますが、それに対する生活者の感じ方・受け止め方はどうなっているでしょうか。博報堂生活総合研究所では、2001年と2019年に、「価格意識調査」を実施(調査概要は末尾に記載)。ラーメンやシャンプー、海外旅行など、32種類の商品・サービス等について、それぞれ「○○といえば□□円ぐらい」という形で、“金額的な相場感”を答えてもらいました。約20年のあいだに、生活者の価格意識に、何か変化がみられるでしょうか?
生活者の相場感が最も増加した商品は?
32種類の商品・サービス等について、2001年から2019年にかけて回答金額がどのくらい変化したのか、増減率をみてみましょう。
2001年から金額が10%以上増加したものは15項目。増加率10%未満だったものは10項目。反対に2001年より金額が下がったものが7項目となりました。
全体では、金額が上昇しているものが25/32項目と半数以上となっていますが、皆さんの感覚に照らしていかがでしょうか? 具体的な回答金額も含めて、個別にみていきましょう。