「大規模な通信障害でも発生しているんですか」と聞くと、オペレーターは「お客さまがお住まいの住宅地では、もともと回線の容量が商業地よりも小さく、現在のようにテレワークにオンライン学習、さらには大容量のゲームなどでネットワークが混みあって接続できなくなる状態になることがあります。ご不便をおかけしますが、とにかく回線が空くまでお待ちください」とのことだった。
やがてWi-Fiルータのランプが点滅から点灯に変わり、ネット接続はどうにか復旧したが、結局、2時間ほどインターネットが閉ざされる事態に。A氏は嘆くほかなかった。
「テレワークにオンライン学習と在宅を強いられるなか、インターネットが使えなくなるとこんなに不便になるとは……。まだまだ終わりが見えないから、夫婦ともに収入も減るだろうし、中学受験を目指す息子の学力低下も心配ですが、こんなところにも“コロナ・ショック”はあるんですね……」
ウイルスという“見えない恐怖”が“目に見える打撃”を与えている。一日も早い収束を望むのは、この家族だけではないだろう。