店頭で告知されていれば買う際に確認できるが、スーパーへ行く前にメーカーのホームページをいちいち確認するのは現実的ではないし、新聞広告などの社告は見逃す可能性もある。つまり、消費者が正確に情報を把握するのが簡単ではない、という状況だ。
当然、今回の通知を悪用する違反に対して厳しく取り締まっていくことも併記しているが、悪用の定義は曖昧だ。農水省の担当者によれば、
「『輸入量が減少したので原材料を切り替えた』という場合は認められます。ただ、『原材料の価格が上がったから切り替えた』というのは、原因がコロナによるものなのかを確認、調査する必要が出てくる」という。
そもそも、運用状況の調査をするのかと尋ねれば、「現時点ではその予定はございません。食品表示に関して、過去にも東日本大震災などの際に同じような対応をしていますが、調査は行っていない」と、なんともちぐはぐな答えが返ってきた。
※女性セブン2020年5月21・28日号