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コロナ禍の職探し、「転職サイトよりハローワーク」というわけ

活用したいハローワークの制度や仕組み

活用したいハローワークの制度や仕組み

 ハローワークは、正式には公共職業安定所と呼ばれ、国が全国に設置する行政機関だ。そのため、就職先の斡旋から職業訓練まで、さまざまなサービスを誰でも、そして無料で受けることができる。

「失業後に雇用保険の手続きをする場合のみ、居住地管轄の指定されたハローワークに行く必要がありますが、その後の仕事探しは、全国どこを利用しても大丈夫。大きなハローワークに行くと混雑して時間がかかることもありますが、市役所などに併設されているハローワークの出先機関は比較的空いていて、担当者とも顔なじみになりやすく、利用しやすいでしょう」

 そう話すのは、ハローワークでの勤務経験がある社会保険労務士法人岡佳伸事務所の岡佳伸さんだ。加えて現在はインターネットサービスが普及しており、基本的にはパソコンなどの端末や電話で仕事探しができるようになっている。

「2020年1月にインターネットサービスが大幅にリニューアルされた結果です。以前は各企業の詳細な情報をもらうためにハローワークに出向いて相談をしなければならず、紹介状を発行してもらった後も、どんな感触だったかは窓口に行かなければ聞けなかった。しかしいまは、インターネットサービスに登録し、マイページを作っておけば、ほとんどハローワークに行かずにほしい情報を幅広く入手することができます」(岡さん)

 人との接触もないので、新型コロナウイルスの感染リスクにおびえることなく仕事を探せるのは魅力的だ。ほかにも、民間の転職サイトにはないメリットが多い。

「転職サイトでは、間にお金やエージェントを介するため、サイトの実績を上げるためにも就職数を増やす必要があり、その分会社のマイナスの情報が伝わりづらい面がある。

 一方、ハローワークは国営で無償。利益を得ることが目的ではないため、『この会社はこの何年間で何人勤めて、何人辞めた』といったネガティブな情報もデータが残されており、きちんと伝えられます。もちろん担当者は『ブラック企業だ』とは言いませんが、公平なデータをもとに自己判断もできます」(岡さん)

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