このままでは戦後最大の失業率に──緊急事態宣言延長の裏でささやかれるのは全国的な経済危機だ。総務省の統計によると、2020年3月だけで完全失業者数は172万人。倒産に至った企業はすでに100件を超えた。
失業は免れたとしても、収入の減少に頭を抱えている人も少なくない。都内在住の主婦で、小学2年生の子を持つ母である山田典子さん(40才)がため息をつく。
「夫はメーカーの営業職ですが、取引先への出入り自粛でリモートワークに切り替わりました。と同時に、残業はゼロ。月収は昨年の7割です。下手をすると会社の存続そのものが危ない。住宅ローンを抱え、子供もまだ小さいので、私も働き口を見つけなければと思っています。
でも就職サイトを見てもどの会社がいいのか、評判もよくわからないし、求職中まだひとりで留守番できない息子の世話はどうすればいいのか。不安がつのります」
たとえウイルスの感染を免れても、経済的な危機はすぐそこにある。この難局をどう乗り切ればいいのか。
民間の転職サイトにはないメリットも多い
失業や転職をはじめとした職業生活全般に詳しいジャーナリストの日向咲嗣さんは「いい求人を見つけたければ、真っ先にハローワークを頼ってほしい」と話す。
「ハローワークというと、もともとサラリーマンで、失業者が行く場所と考えている人が多いかもしれません。しかし実際には、子供を持つ母親向けのサービスが充実しているほか、正社員はもちろんパートやアルバイト先も探すことができます」(日向さん)