ベランダ生活にハマった大野さんは、家庭菜園まで始めるに至った。
「主に野菜を育てているんですが、その野菜たちを見ながら仕事をすると、なんとも言えない充実感に浸れる。育てた野菜は食べられるし、仕事も捗るし、ストレスも解消できるし、いいことずくめ。ベランダ生活が、とても重要なものになりました。とりあえず夏までは続けようと思います」(大野さん)
タバコのためのベランダ生活が…
ベランダ生活を積極的にエンジョイする人がいる一方で、仕方なくベランダ生活を続けているという人も。神奈川県内の一軒家に、妻と幼い子供と3人で暮らすIT企業勤務の40代男性・松本さん(仮名)は、こう話す。
「現在は私も妻もリモートワークとなっていて、子供も幼稚園が休み。家族3人が常時家にいる状態です。そこで困るのが、タバコ。我が家の喫煙者は私だけなんですが、これまでは家に私1人のときだけ、電子タバコを吸っていいというルールでやっていたんです。でも、妻も子供もずっと家にいるので、タバコが吸えない。そこで、特別に“電子タバコならベランダでは吸っていい”というルールを追加してもらい、ちょくちょくベランダに出るようになりました」(松本さん)
いわば、喫煙所として使っていたベランダだったが、いつしかそこが松本さんの居場所となったという。
「ベランダでタバコを吸えるようになったのですが、妻にしてみれば、私がタバコを吸うためにいちいちベランダに出たり入ったりするのもストレスになるとのこと。それなら、いっそベランダに出ずっぱりになればということで、私のベランダ生活が始まりました」
妻と子供は室内で生活、松本さんはベランダで生活というスタイルを採用することで、家庭内は平和になった。