投資情報会社・フィスコが、株式市場の5月18日~5月22日の動きを振り返りつつ、5月25日~5月29日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は2週間ぶりに上昇に転じた。経済活動の再開や消費者信頼感指数の改善が好感されて前週15日のNYダウが続伸した流れを受けて、週初18日の日経平均は続伸で始まった。一時20000円を割り込む場面もあったが、NYダウ先物が時間外取引で堅調に推移したことが追い風となった。
アップルによる国内の店舗の営業再開、新型コロナウイルスのワクチン薬開発の進展、原油高と好材料がそろった18日のNYダウは引けにかけて上げ幅を拡大する展開となり、911.95ドル高と急伸した。これを好感して19日の日経平均も一段高でスタートすると朝方には上げ幅を一時525.73円高に広げた。ただ、新型コロナウイルスの感染第2波や米中摩擦の高まりに対する警戒感から、買い一巡後はこう着感が強まった。日経平均は3営業日続伸ながらもこの日の安値で取引を終えた。
前日急騰の反動と新型コロナウイルスワクチンへの期待後退などから、19日のNYダウは4日ぶりに反落したものの、20日の日経平均は4日続伸となった。日銀が22日に臨時の金融政策決定会合を開くと発表し、政策期待から堅調に始まると、米政府高官が米中通商合意の維持を示唆した発言も伝わり、日経平均は上げ幅を広げた。個別では、前日の大引け後にソニー<6758>による完全子会社化が正式発表されたソニーFH<8729>が急伸したほか、日経平均構成銘柄への採用思惑からJPX<8697>などが賑わった。
全米50州での一部経済活動について規制の緩和や再開が発表されて20日のNYダウは反発した。一方、21日の日経平均は5日ぶりに反落した。日経平均寄り付き直後に20734.91円まで買われ、コロナショック後の戻り高値を更新したものの、トランプ米大統領によるツイッター発言から米中関係への警戒感が再燃して、前引け間際にマイナスに転じた。後場は前日終値水準を挟んでもみ合ったが、大引けにかけて再度下げに転じた。