在宅勤務を続けるなかで、職場では当たり前のようにしていた習慣にも変化が起きているようだ。その中で興味深いのは、「エナジードリングを飲まなくなった」という声が複数から聞こえてくることだ。どんな心境や環境の変化があったのか、当事者たちの声を聞いた。
20代の男性会社員・Aさんは、在宅勤務に移行してから、朝一番にエナジードリンクを飲む習慣がなくなったと話す。
「出勤前にコンビニに立ち寄るので、そこでエナジードリンクを買っていたのですが、在宅勤務になると、そもそも朝、外に出ることがない。特にエナジードリンクを飲みたいという欲求も起きなくなりました。思い返すと、僕にとってエナジードリンクは満員電車で疲れた体と気分をリフレッシュし、仕事モードに切り替えるためのものでした」
Aさんは、エナジードリンクのかわりに炭酸飲料などの消費が増えているという。
「爽快感なら炭酸水で十分だし、カフェインを摂取しないならコーラでもいい。わざわざエナジードリンクを飲むことがなくなりました」(Aさん)
30代の男性会社員・Bさんは、過酷な残業を乗り切る手段として、毎日エナジードリンクを常飲していた。だが、体が悲鳴を上げていたことも確かだと振り返る。
「残業時に、自らを奮い立たせて勢いづけたり、体力の限界を超えるときに飲んでいました。エナドリは、自分の“戦闘力”を上げるもの。夜に3本目を飲んだ日もありました。激務の影響もあってフラフラすることもありますが、1~2時間くらいは『できる』『勝てる』と前向きになれるし、それで修羅場を乗り越えてきたものも事実です」(Bさん)