在宅介護にとって最大の障害のひとつが、同居家族らの負担だった。今後、公的補助の拡充とともに注目したいのが、現役世代の働き方の変化だ。佐藤氏はいう。
「介護離職が社会問題となっていますが、今回のコロナ危機はその解消につながるチャンスでもある。コロナ禍でリモートワークの普及が進み、職場に行かなくても仕事をする環境が整ってきました。今後は仕事を続けながら在宅介護を手伝えるのが当たり前の社会となる下地ができてきたといっていいでしょう」
自宅を売って施設に入るのではなく、改修など手を加えながら「住み続ける」という選択が有力になってくる。
※週刊ポスト2020年6月12・19日号