厳しい状況にある外食産業にも、値上げの波が押し寄せている。
全国チェーン「はなまるうどん」は、定番メニュー・かけうどんの価格改定を発表。全サイズで70円の値上げとなり、小サイズは150円から220円へと1.5倍近い値上げ幅となる。他の飲食店でも値上げは避けられないだろう。前出・松崎氏が、食費の考え方を指摘する。
「食費は家計の中で切り詰められない費用ですが、“献立優先”から“食材優先”への発想の切り替えが必要です。特売品や旬のものなど、安価な食材でメニューを考えれば節約につながります」
コロナ禍では収入減となった人々も多いが、値上げは等しく全員に襲いかかる。松崎氏はこう指摘する。
「収入が減り、支出が増える中、最も重要なのは“自分の生活において絶対に欠かせないものは何か”をよく考えることです。そうすれば、外食費を削るべきか、自動車を手放すべきか、など各家庭に効果的な対策が見えてくる」
家計も有事を迎えるが、知恵を絞って乗り越えていくしかない。
※週刊ポスト2020年6月26日号