投資情報会社・フィスコが、株式市場の6月15日~6月19日の動きを振り返りつつ、6月22日~6月26日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は2週間ぶりに上昇に転じた。12日のNYダウは477.37ドル高と4日ぶりに反発したものの、週明け15日の日経平均は3日連続安となった。東京都の14日における新型コロナウイルスの新規感染者数が5月5日以来の高水準となったことから一段安で始まり、後場に入るとNYダウ先物の時間外取引での下落や為替の円高進行を嫌気して下げ幅を拡大させた。大引けの日経平均は前週末比774.53円安の21530.95円と下げ幅は4月1日(851.60円安)以来の大きさとなった。
米連邦準備理事会(FRB)が広範な社債の買い入れ開始を発表し、15日のNYダウが続伸した流れを受けて、16日の日経平均は4日ぶり大幅反発に転じた。一段高で始まったのち、後場に入ると米政権が更なる景気刺激策を準備していることが伝わり、大引けの日経平均は前日比1051.26円高の22582.21円となった。上げ幅は3月25日(1454.28円高)以来の大きさで今年3番目を記録した。
16日のNYダウは5月小売売上高が過去最大の伸びとなったことから3日続伸したものの、17日の東京市場は前日の大幅高の反動もあって売りが先行し、日経平均は反落しマイナス圏でもみ合う展開となった。個別では保有する米携帯電話会社の一部売却が伝えられたソフトバンクG<9984>が売買代金トップに立ち5%の上昇を見たほか、朝鮮半島の地政学リスクの高まりから防衛関連の石川製作所<6208>の急伸が目立った。
17日のNYダウは、感染第2波への懸念と大統領選世論調査におけるトランプ大統領の苦戦が報じられたことを受けて4営業日ぶりに反落した。18日の東京市場も売りが先行して始まり、日経平均は続落した。前場中頃から日経平均は一段安となり、一時330円安に下げ幅を広げる場面があったものの、米中外交トップによるハワイ会談が行われたことが伝わると、米中関係に対する警戒感がやや後退して下げ幅を縮小した。