東京の中心と言えば、筆頭候補に上がるのが大手町。東京駅の目の前に位置し、超一流企業のオフィスが立ち並ぶ大手町界隈は、まさに首都・東京のど真ん中で、地下鉄網のハブ駅としての役割も果たしている。では、そこからなるべく近く、しかもなるべく家賃の安い街はどこなのか? そこで、「大手町から20分以内の街」について、ライターの金子則男氏が解説する。
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東京で暮らす際、主な移動手段となるのが地下鉄ですが、その中心となるのが大手町です。東京メトロの4線(丸ノ内線、千代田線、東西線、半蔵門線)と都営三田線の計5本の地下鉄が通り、乗降客数は2位(東京メトロ内)。新築マンションの広告でも、「大手町まで○○分」というキャッチコピーをしばしば見かけますから、大手町までの所要時間は1つのステータスで、「ここからいかに近いか」が、“都会度”を図るバロメーターといっても過言ではありません。
まず、乗り換え無しの駅から見てみると、ワンルーム・1K・1DKの部屋の家賃相場(ライフルホームズ調べ。6月17日時点)が8万円を切るのは、南砂町、西葛西、葛西、浦安(以上、東西線)、町屋、北千住、綾瀬(以上、千代田線)、板橋本町(都営三田線)、曳舟(東武伊勢崎線=半蔵門線から乗り入れ)の9駅です。
このうち7万円を切っているのが綾瀬(6.88万円)と浦安(6.86万円)の2駅で、微差ながら最安値は浦安です。浦安は快速も停まり、所要時間は17分。住所は千葉県になりますが、駅前も栄えていますし、住みやすさは抜群です。
一方、所要時間で見ると、南砂町が12分、町屋が13分、西葛西が15分。南砂町は快速が通過するという欠点はありますが、元々は何も無かった駅前の開発が急激に進み、非常に注目の街です。大手町まで直線距離で一番近いのも南砂町なので、タクシーを使う機会が多い人にもお勧めです。