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関電、JAL、大戸屋、SB… コロナで大荒れの株主総会実況中継

関西電力の株主総会では株主から厳しい怒号も飛んだ(共同通信社)

関西電力の株主総会では株主から厳しい怒号も飛んだ(共同通信社)

 新型コロナの直撃を受け業績が悪化した企業が多いなか、今年の株主総会は荒れ模様となった。

「裏と表で全く違うことをしている!」
「真っ先に自分たちの報酬を補填して恥ずかしくないのか!」

 株主から厳しい怒号が飛んだのは、6月25日に開かれた関西電力の株主総会だった。役員ら75人が福井県高浜町の助役(故人)から総額3.6億円相当の金品を受け取っていた問題を受け、会場には300人超が詰めかけた。

 中でも最も厳しく経営陣を追及したのは大阪市だった。市の代理人弁護士は、経営の不透明さを批判した上で、「社外取締役に橋下徹氏を」という市の提案を却下した経営陣を「傲慢」と指摘。その責任を問う訴訟までちらつかせた。『経済界』編集局長の関慎夫氏がいう。

「三密を避けるため『出席しないで』と呼びかけ規模を縮小する株主総会が多かったなかで300人も集まったのは、関西電力の経営方針に不満を持っている株主が多かったことを物語っている。株主提案も26件と、近年にない多さでした。企業のコンプライアンスが改善されなければ、来年以降も波乱の総会が続くのではないか」

 19日に開かれた日本航空(JAL)の株主総会では、株主が経営陣に対して一斉に野次を飛ばし、複数の“退場者”が出た。現場にいた記者が語る。

「今年のゼロ配当に腹を立てた複数の株主から『経営陣は高額な報酬を得ている』『役員報酬を100%カットしろ』『役員は襟を正せ』と声が上がりました。騒ぎが収まらなかったため、退場処分となる人が何人も出たのです。JALの株主総会で退場者が出るのは14年以来のことでした」

 開催前から紛糾必至と見られていたのが、創業家と現経営陣の“お家騒動”で注目を集める大戸屋だ。昨年にはその内紛に「牛角」などを運営する外食大手のコロワイドが参戦し、緊張状態が続いていた。

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