母親ならポテトサラダくらい作ったらどうだ――。いわゆる“ポテサラ論争”がネット上で大きな話題となった。惣菜コーナーで子ども連れの女性が、高齢男性から「母親ならポテトサラダくらい作ったらどうだ」と言われる現場に居合わせたというTwitterへの投稿がきっかけだった。
7月8日に投稿されて以来、世代差や男女問題、育児や母親への無理解、ポテサラは簡単な料理なのかなど、さまざまな視点から論争が巻き起こっているが、こうした“ポテサラ論争”を語るなかで、日本特有の価値観は無視できない。海外ではこの論争をどう見ているのだろうか。
日本文化に一定の理解がある親日国でありながら、日本とは反対に自炊より外食や屋台で済ませることが多いタイで、ポテサラ論争についてどう思うか、話を聞いた。
日本人は「お金で楽を買う」ことをタブー視?
日系企業に勤務する30代のタイ人女性・Aさんは、日本に在住経験がある。日本人の価値観も知っているだけに、「作れる人が作ればいい話では」と笑ってしまうという。
「なぜ、日本人はいつも苦労しないと“人間扱い”されないのか、本当に理解できません。この問題のみならず、日本人は努力と苦労を混同している部分もあるように思います。努力はすべきだと思いますが、あえて苦労をする必要はない。作れる余裕がある人が作ればいいし、それは母親や女性に強要されるものではないと思います」(Aさん)