「おごられないと、『私に価値がない』と言わんばかりの女性もいるんですよ。僕は基本的には、男女関係なく年下にはおごるか多めに支払うことにしているのですが、女性は同年齢や年上の人でさえも割り勘だと不満気にされることも。相手が気分よくなるならいいかと思いつつ……納得がいくようでいかないですね(笑)」(Bさん)
30代の銀行員・Cさんは、「男の価値は、仕事してお金を稼ぐことにある」という呪縛にずっと捉われて生きてきたといい、いまでも恐怖を感じでいるという。
「思えば、“それなりにいい大学”に入って、“それなりにいい会社”に入らないと、まともに生きていないという古い価値観に縛られていた気がします。一方、同い年の女友達の中には、『どこも就職できなければ、最悪、婚活でもするかな』と楽観的な人もいたことをよく覚えています」(Cさん)
Cさんは、男性の場合、年収が低かったり正社員でなかったりすると、女性にも社会的にも相手にされなくなる可能性が高いのではないかと危惧する。
「男は黙って働くほかに選択肢がない感じがあります。結局、稼げない男は価値がないという扱いをされる。非正規だったとき、合コンなどに行っても “空気扱い”なのを痛感しました。その点で、女性はお金を稼げなくても需要があるように感じた。なんだか生き辛いですね」
男性も「男性なら当たり前」という“圧”にさまざまな苦しみを抱えているようだ。