「多くの男性って、女性なら料理も掃除も整理整頓もできると思っていませんか。すべての男性とはいいませんが、専業主婦家庭で育った人には多い気がします。当然、自分の彼女や妻には“そのレベル”を求めてくる。私は料理ができないし、家事も苦手です。なんなら部屋だって常にきれいとは言い難い。そう言ってしまうと、『婚期が遅れるよー』『行き遅れるぞ』とか失礼なことを平気で言ってくる人もいる。女性というだけでやたら結婚が話題にされるのも不快です」(Bさん)
そうした弊害は、Bさんの性格やスタイルにも影響が及んでいる。「サバサバ」「気が強い」「群れないと変わり者扱い」などの言葉に不快感を抱くという。
「ちょっと愛想がよくないだけでサバサバ、言い返しただけで気が強い、面倒な女、他の女性社員とあまり群れないで、1人の行動が多いとなぜか変わり者。ちょっと強く言うとヒステリック……。社会に出てから、そんな風に評されることが多くなった気がします。私が女子校出身だとわかると、たいていの場合、『あー、やっぱり。女子校出身っぽいね(笑)』とも言われます。男性ならそういうこともいちいち言われないと思うのに、不思議です」(Bさん)
20代の女性販売員・Cさんは理不尽なクレームを受けた際に、「女じゃ話にならない。男を出せ」と言われたことがトラウマだ。
「年配の男性が『返品したい』と言ってきた時のこと。未使用かつ汚れなどがあればお取り替えすることもあります。それでも、あくまでも返金はしないスタンス。その旨を話すと『おかしいだろ』の一点張りで、あげく『お前では話が通じない。男をだせ!』と怒鳴ってきて……。『責任者を出せ』ならまだわかるんですが、若い女性というだけでなめられてしまう。理不尽です」(Cさん)
ポテサラ論争は、母親に対してだけでなく女性全体への偏見も見直す機会なのかもしれない。