今年初めに義父が亡くなったという女性は、新盆を迎えるのを理由に義母から帰省を迫られたという。
「夫の実家は東京。正直、感染が怖いので行きたくないんですよね。でも、義母は『新盆なんだから、あなたたちが来て仕切ってちょうだい』の一点張り。私たち夫婦は飲食店を経営しており、感染防止に神経を尖らせているので『コロナのことがあるから今年は遠慮します』と伝えたんですが、義母はまったく意図を理解していません。
それでも何かと理由をつけて拒否していたら、『冷たいわね。だったらお盆は私が仕切るから、ご近所に配るものぐらい用意して!』と電話をガチャン! 結局、義実家のご近所に大量の名産品を手配したので、定額給付金がパーになりました」(長野県・40代の飲食店経営者)
帰省しない権利を勝ち取った代わりに、まんまと義母の術中にハメられたというケースも。
「広島に住む義母は79才。高齢なので、私たちが感染させてしまうリスクを考え、『今年は帰省を見合わせる』と夫が電話しました。そうしたら、義母は『私はお父さんに先立たれてひとり寂しく暮らしているのよ』とまくしたてました。『それなら、母さんが東京に来る? 怖いだろ?』と夫が聞いたら『いまは怖いけれど、実はね』と、秋に都内で大好きな歌手のコンサートがあることを話し始めたんです。
結局『お盆はあきらめるからコンサートに招待して』と、チケットを買わされる羽目に。コンサートで上京の際は、わが家に泊まることになるのでしょう。歌手のかたには申し訳ないですが、コンサートが中止になることを心底願っています」(東京都・50代の主婦)
コロナ禍の帰省にまつわるエピソードは、今後もますます増えてくるだろう。
※女性セブン2020年8月13日号