戸松信博の明日の爆騰株を探せ!

GA technologies:成長加速が期待される不動産テック

GA technologies(3491):市場平均予想(単位:百万円)

GA technologies(3491):市場平均予想(単位:百万円)

企業概要

 GA technologies(3491)は、日本最大級の不動産投資サイト「RENOSY(リノシー)」を運営する不動産テック。代表的レガシー産業である不動産業界にITで斬り込んだ不動産業界のイノベーターとして知られます。

 IT活用によって煩雑な不動産取引のオペレーションを効率化させることに成功しただけではなく、独自のデータベースを基に、業者側と消費者側の不動産情報の偏りを無くして、不動産投資のネガティブイメージを払拭したことが、注目ポイント。不動産投資を身近なものとすることで、そもそもの市場を拡大させ、潜在顧客を掘り起こすことに成功しているからです。

注目ポイント

 2013年設立の比較的新しい企業ですが、不動産×ITの領域で猛烈なスピードで成長を遂げ、創業5年で上場を果たしています。売上高は2015年度の32億円から2017年度には96億円、2018年度には200億円を突破し、2019年度には392億円を達成するなど倍々ゲームで拡大しています。

 原点となる「RENOSY(リノシー)」は、AIを活用した不動産の総合プラットフォームで、大都市を中心に5万件を超える物件を取り扱っており、「家を借りる・買う・売る・リノベする、投資する」まで、あらゆる不動産に関するサービスをワンストップで提供しています。

 また、顧客の人生設計などそれぞれのニーズに合わせて、中古からリノベーション・新築、マンション・戸建まで全ての物件タイプから選択、提案しており、「新築マンションはデベロッパー、中古不動産は不動産仲介会社、賃貸は賃貸業者」というように分業化している従来の不動産業界から脱皮した事業展開をしています。

 2020年10月期第2四半期の業績は、会員数の順調な増加、および成約数の好調な推移により、売上高は前年同期比46.8%増の245億.8400万円と大幅拡大。会員数は80%増の7万6653人、成約数は前年比48%増となる655件となりました。

 第2四半期には新型コロナウイルスの影響で対面営業が減りましたが、根強い都心中古投資マンション需要に支えられ、電子紹介・申し込みが拡大したことが寄与。また今期は賃貸事業で新規子会社の連結効果が上乗せしています。

 一方、費用面では、人員増強に伴い人件費が77.3%増と販管費を拡大させましたが、得意のAI活用やRPAによる効率化で吸収し、営業利益は26.8%増の4億2400万円、経常利益は21.2%増の3億2300万円、純利益は22.1%減の1億1500万円と大幅な営業増益を確保しました(なお、純利益の大幅減については法人税の支払いが発生したためで一時的なものです)。

 営業面では、成長に向けた人員増強の効果が目立ちました。従業員数は前四半期から97人増、前年比で151人増となる495人となりました。同社は従業員の3分の1がエンジニアというテック企業ですが、今回は営業人員も増強しており、さっそく成約数の増加に寄与しているようです。

 また、営業人員の増強に併せて、セールステックを活用したことで、ARPAが前年比30%増となる2億2200万円に拡大しています。この生産性が大きく向上していることは注目ポイントと思います。

【PROFILE】戸松信博(とまつ・のぶひろ):1973年生まれ。グローバルリンクアドバイザーズ代表。鋭い市場分析と自ら現地訪問を頻繁に繰り返す銘柄分析スタイルが口コミで広がり、メルマガ購読者数は3万人以上に達する。最新の注目銘柄、相場見通しはメルマガ「日本株通信」にて配信中。

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