吉田みく「誰にだって言い分があります」

元同級生のランチ女子会で亀裂 コロナ禍で分断された金銭感覚

「3000円のランチ代も厳しいってありますか? みんな30代のいい大人です。普段から貯金をするとか、そういったことはしていないのでしょうか」

 聞けば、池田さんは貯金に対してストイックな部分があり、ボーナスは全額貯金、毎月の給料から5万円は貯金しているそうだ。そのため、2人の金銭感覚についていけなかったようだった。

「専業主婦でも少しはお金残りますよね? B子は実家暮らしです。何にお金を使っているんでしょうか」

「新型コロナウイルスの件もありますので、年内のランチ会は厳しいかもしれません。色々と落ち着いたら、次回はオシャレでリッチなランチを食べたいなぁって思っています」

 愚痴をこぼしていた池田さんではあったが、なんだかんだでこのランチ会を楽しみにしているようだ。しかし、池田さんのように、“自分の価値観”というものさしで相手の事情を推測したり批判したりしてしまうと、関係はあっという間に破綻してしまうのではないか。それくらい、大人になってからの友人関係の継続は難しい。

 特に女性はパートナーの影響も大きく、生活事情によっては金銭的に厳しい部分が出てくることもあるかもしれない。そんな状況でも関係を継続していくには、自分の考えよりも先に、相手の事情に合わせることを前提として付き合う必要があるのかもしれない。

 ウィズ・コロナの時代、自分の価値観を大切にするか、それとも仲間の事情を汲むことを大切にすべきか。その答えは、個々の判断に委ねられている。

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