同社株はNISA(少額投資非課税制度)の口座でも多く保有されており、SBI証券が公表しているNISAの保有残高ランキングでも上位の常連だ。NISA口座では利益が出た際は非課税になるので有利だが、損失が出ると他の利益と相殺して税を減らす「損益通算」ができないため、NISAで損失を出してしまうとダメージはさらに大きくなる。おいしい優待を受け取りながら長期保有をもくろんでいた株主からは、早くも恨み節が聞こえてきている。
すかいらーくに限らず、どの外食企業もコロナ禍で業績は大幅に悪化している。業界をリードする大手が株主優待の改悪に踏み切ったことで、コロワイドやクリエイト・レストランツ・ホールディングスなど、すかいらーく同様に“太っ腹”で人気の外食優待銘柄でも追随する動きがないとは言い切れない。各社の業績やリリースには十分注意しておきたい。
文■森田悦子(ファイナンシャルプランナー/ライター)