地銀再編は預金者の利便性にも影響を及ぼすと考えられる。
「事業の効率化による店舗数やATMの削減が進み、預金をおろす時に遠くの店舗まで行ったり、高い手数料を払ってコンビニのATMを利用するなどの不便が生じることは避けがたいでしょう」(同前)
1997~1998年の金融危機では、北海道拓殖銀行や日本長期信用銀行などが不良債権の重みに耐えきれず経営破綻した。
「今回も最悪のケースでは、地銀が破綻する可能性があります。その際、預金者の預金は1000万円までしか返済保証されない。そうした最悪の事態まで想定して、分散預金などを検討する選択肢もあるでしょう」(森岡氏)
銀行との付き合い方を考え直さなくてはならない時代がやって来た。
※週刊ポスト2020年10月9日号