家庭で調理する場合はひき肉タイプから
このようにバラエティに富んだフェイクミート商品が続々と登場している。現在、スーパーやネットで手に入りやすいのは、主に大豆を使ったフェイクミートで、低カロリー、低脂質で健康効果も大きい。とはいえ、調理済みのフェイクミートの場合、カロリーや脂質、コレステロール値が肉と比べて低いものの、塩分が多く含まれるものもある。フェイクミートをより健康的に食べるためには、自分で調理するという選択肢もあるだろう。
家庭でフェイクミートを食べる場合、どのような調理方法がよいのだろうか。大豆ミート料理研究家の坂東万有子さんは、おすすめの食べ方について次のように教えてくれた。
「大豆ミートには、鶏もも肉のように使えるブロックタイプ、ひき肉タイプ、薄くスライスされたタイプなどいくつかのタイプがありますが、初めての人にはひき肉タイプがおすすめです。脂質が低いので鶏ひき肉のようにさっぱりとしていて、餃子やミートソース、そぼろあんかけなどの料理に適しています」
いきなり、すべての肉をフェイクミートに置き換えるのではなく、まずは半量だけ置き換えてみるのもいいだろう。
「ひき肉タイプであれば、豚ひき肉や鶏ひき肉などと半量ずつ混ぜて使うことで、肉の味わいや扱いやすさを残しながら、低カロリー、低脂質な料理を作ることができます。次第に大豆ミートの量を増やすなどして、徐々に慣らしていくと食べやすいでしょう」(坂東さん)
また、大豆ミートには、栄養面以外でのメリットもある。
「乾物タイプの大豆ミートは賞味期限が1年以上もあることが多く、長期保存が可能なため、備蓄に向いています。地震や台風などの自然災害に備えて買い置きしておくとよいかもしれません」(坂東さん)
健康によく、自宅で手軽に調理できるフェイクミート。スーパーやレストランで日常的に目にする日も近いだろう。
※女性セブン2020年10月8日号