会うたびに目をギラギラ輝かせ…
当初、宍戸さんの婚約者は、著名人が運営するオンラインサロンに3件、入会していた。月額料金の合計は5000円程度だったという。しかし最近、次から次へとオンラインサロンに新規入会しているようで、現在では月2万円ほどオンラインサロンに費やしている。宍戸さんは、彼女が具体的にどのオンラインサロンに所属しているかまでは把握していないものの、少なくみても合計8件は入会しているようだ。「彼女曰く、『将来の自分への投資』なんだそうです」
彼女は参加メンバーと積極的にコミュニケーションをとっている様子で、会うたびに目がギラギラと輝かせ、学んだことを宍戸さんに頻繁に聞かせてくるという。
「『○○さんっていう会社経営者がいてね、すごいんだよ!』とか、『自分を高めるために、セミナーにも参加してみようかな』など……。オンラインサロンに参加していない私には分からない次元の話をしてきます」
“ひとり置いていかれている状態”の宍戸さんは、どこか寂しそうに見えた。さらに宍戸さんを戸惑わせていたのは、「プロポーズした時の彼女と様子がガラリと変わってしまった今、このまま結婚して大丈夫か」という深刻なテーマだった。
「自分たちの生活が豊かになるよう、オンラインサロンで自分を高めて仕事へ繋げていこうとしているようです。だから言いにくい部分もあります。でも私には、今のところ大学や趣味のサークルの延長にしか見えないんですよね。
月2万円というオンラインサロンへの支払い額も気になります。今後、参加するサロンがまた増えていくのではないか、メンバー同士の交際費ももっとかかるのではないか、と不安です。これから結婚・出産などを考えているので、じゃぶじゃぶとお金を使われてしまうのではないかと心配になってしまう」
盛り上がりをみせているオンラインサロン業界。それにどのような目的をもって参加するか、いくらまで費用をかけるか、最終的なゴールはどこかなどを明確にすれば、家族やパートナーからの理解や応援が得やすくなるのかもしれない。