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VTuberへの投げ銭「月2万~3万は惜しくない」 癒やしを求めるファン心理

 40代の男性会社員・Bさんは、2年ほど前からVTuberにハマっている。新型コロナの影響から給料やボーナスが減っても、VTuberへの“援助”がやめられない。VTuber大手事務所の箱推し(グループ全体が好きで応援)になりがちで、「赤スパ」と呼ばれる1万円以上の投げ銭やグッズ購入が控えられず、実家への引っ越しも検討中。「子供部屋おじさんになりたい」と言うほどだ。

「在宅勤務になってから、VTuberの情報を追いかけることが以前よりも増えました。特に2大事務所を追いかけて、『新衣装を見たい』『中の人の生活も潤ってほしい』と思うと、つい応援したくなり……。最近はメンバーシップ加入やグッズを購入。コロナで給料が減っているのに、出費が増えて困っています。実家に戻ることで資金を確保するか、貯金を切り崩すか迷っています」(Bさん)

 周りの友人からは「(現実的な)見返りがないのに、なぜ?」と疑問に思われることも多く、理解してくれる人は少ないという。だが、Bさんは「私自身は満足しています。ガワ(アバター)も好きだし、タマシイ(中の人)の生活が豊かになればそれでいい」と清々しい表情で語る。

 VTuberから癒やしや希望をもらっているのは、独身男性だけではない。結婚して3年目、30代の男性会社員・Cさんは、妻とのすれ違い生活が続くなか、夜の寂しい時間を埋め合わせてくれた存在がVTuberだったと明かす。

「ほぼ毎日、ストロング系チューハイを片手に、誰かしらのVTuberの動画を見ていました。とくに配信はラジオみたいに、僕に語りかけてくれるので好き。『1人じゃないんだ』って気分になれて、何度励まされたかわからない」(Cさん)

 もともと「ニコニコ動画」が好きだったというCさんにとって、そうした感覚を持つのは、意外なことではなかった。配信でのコメントを含めて好きだという。

「ゲーム実況が面白いVTuberもお気に入りですが、とくに、『ニコニコ動画』で流行った歌を熱唱したVTuberが好きです。昔の『ニコニコ動画』の雰囲気がYouTubeに再現されていたうえ、トレンド入りしていて泣きました。ルックスも声も可愛いし、頑張り屋なところも好き。彼女はもちろん、VTuberに対して月1万円くらい投げ銭しています。お礼と思えば安いものです」(Cさん)

 癒やしを求めてVTuberに投げ銭するファンは少なくないようだが、くれぐれも貢ぎ過ぎで家計が苦しくならないよう、注意してほしい。

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