小学校の社会の授業で必ず覚えさせられるのが「県庁所在地」。福島県、三重県、山口県など、いくつかの例外はありますが、基本的には「県庁所在地=その県で最も大きな街」と言っていいでしょう。それなら東京23区の区役所がある場所も、区で最もにぎやかな場所にあるのでしょうか? 調べてみると、色々なパターンがあることが分かりました。
【1】「区内で最もにぎやかな場所」に区役所がある区
……新宿、文京、台東、大田、渋谷、中野、豊島
区で最もにぎやかな場所に区役所があるのが上述の7区です。新宿区役所は歌舞伎町にあり、豊島区役所はサンシャイン60からすぐ近く。渋谷区役所は109やセンター街から近いお洒落スポットにあります。このほか、文京区(=春日・後楽園)、台東区(=上野)、大田区(=蒲田)、中野区(=中野)も区役所周辺はにぎやかで、「区役所所在地=区の中心」と言えるのではないでしょうか。
【2】「実質的な区の中心」に区役所がある区
……品川、目黒、練馬
「区の中心」の解釈が問題になってくるのが上述の3区です。
品川区は、代表駅と思われる品川駅の所在地が港区。区内で一番乗降客が多い駅は目黒駅ですが、「目黒区」が存在するだけに、こちらを品川区の代表駅というのは……。この2駅を除外すると、区内で駅前が一番にぎやかな駅は大井町。区役所は大井町の近くです。
一方、目黒区ですが、上述の通り、目黒駅があるのは品川区。区内で一番乗降客が多い駅は中目黒駅で、区役所も中目黒にあります。20年ほど前までは、「目黒区中央町」(最寄り駅は祐天寺)という所にありましたが、2003年に移転。元・千代田生命本社ビルを区役所として使っています。
最後に練馬区ですが、こちらは乗降客数だけで見ると、トップは小竹向原。ただ、この数字は、小竹向原が西武と東京メトロの接続駅になっているが故の“数字のマジック”で、実質的なトップは練馬駅です。区役所があるのも練馬。23区でも屈指の豪華な区役所です。