「長男だから」「男は家族のために」と必死に頑張る炭治郎、自らの命を危険にさらしても女性たちを守る鬼殺隊のリーダー格の「柱」たちの姿にいまは珍しい“頼れる男性像”をみているのかもしれない。
コロナ禍で若い女性の貧困はますます進んでいる。経済全体がしぼめば、まず苦しむのは非正規で働く女性たち。まさに『鬼滅の刃』の禰豆子のように、“頼れる兄”を社会全体が欲しているのだろう。橘さんも続ける。
「少子化が進む現代では、そもそも『長男』という存在が希少。いまあえて持ち出された『長男』という概念は、若い人たちにとって時代劇のようなおもしろさがあるのかもしれませんね」
※女性セブン2020年11月5・12日号