投資情報会社・フィスコが、株式市場の10月26日~10月30日の動きを振り返りつつ、11月2日~11月6日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は、欧州を中心とする新型コロナウイルスの感染再拡大が影を落として反落した。
追加経済対策を巡る早期合意への期待が後退し23日のNYダウは小反落した。一方、ハイテク株が買い直されてナスダック総合指数は続伸し、週初26日の日経平均は小幅高で始まり、その後は一進一退の展開となった。上期業績の上方修正が好感された村田製作所<6981>などが上昇したものの、全般は買い手掛かり難が継続し日経平均は小反落で大引けた。東証1部の売買代金は1兆5929億円と8月24日以来の低水準だった。
欧米で新型コロナウイルス感染が一段と拡大し、大統領選を巡る不透明感や追加経済対策の交渉行き詰まりも重なって26日のNYダウは650.19ドル安をみて28000ドル台を割り込んだ。これを受けて27日の日経平均は一段安で始まった。しかし、朝方の売りが一巡とすると売り買いともに手控えムードとなり大引けの日経平均は前日比8.54円安にとどまった。個別では、今期業績予想を上方修正したキヤノン<7751>の大幅高が目立った。
欧州での新型コロナウイルスの感染再拡大への懸念や米大統領選を控えて27日のNYダウが大幅続落した流れから、28日の日経平均は3日続落した。ただ、直近で好決算を発表済みの日本電産<6594>やHOYA<7741>などが大幅に上昇したほか、22日以来となる日銀のETF(上場投資信託)買いもあり、大引けの日経平均は67.29円安にとどまった。押し目買いが広がった結果、東証1部の出来高は10月9日以来の10億株超に回復し、売買代金も2週間ぶりに2兆円を超えた。