中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

本格的な地方移住のその前に やってよかった「お試し移住」の実態

 現在の仮住まいにしても、徒歩5分圏内に大きなスーパー、ディスカウントストア、ホームセンターがあり、重宝しています。家の中には必要最低限のものはすべて揃っており、これまでとほぼ変わらない生活ができます。

 この原稿を書いている本日(11月13日)は、NPOのスタッフに唐津焼の窯に連れて行ってもらいます。夜は博多まで高速バスで行き、九州のライター軍団からの歓迎会に参加します。

 今はまだ「祭り」のような状況が続いており、12月にきちんと定住したところで「あとはご自身で頑張ってくださいね。そして、後進の人が来たら色々と手助けをしてくださいね」という状況になることでしょう。これまで私が受けた恩を、今後は返す番です。この1か月は佐賀・唐津を深く知る良いチャンスでした。

 いや、12日以上滞在したことがある街なんて、自分が住んだエリアを除き、出張でよく行った大阪と旅行でよく行った京都以外ありません! まさか唐津にこんなに長くいることになるとは……。そして、唐津にしばらく住むぜ、という気持ちはもう固まりました。それも「お試し移住」制度のお蔭です。これがあるかないかでは大違いだと思いました。

【プロフィール】
中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう):1973年生まれ。ネットニュース編集者、ライター。一橋大学卒業後、博報堂入社。企業のPR業務などに携わり2001年に退社。その後は多くのニュースサイトにネットニュース編集者として関わり、2020年8月をもってセミリタイア。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)、『縁の切り方』(小学館新書)など。最新刊は『恥ずかしい人たち』(新潮新書)。

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