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【ドル円週間見通し】新型コロナ感染再拡大を警戒し上げ渋りか

新型コロナウイルスの再拡大が懸念されるが、ドル円にどう影響する?

新型コロナウイルスの再拡大が懸念されるが、ドル円にどう影響する?

 投資情報会社・フィスコが11月16日~11月20日のドル円相場の見通しを解説する。

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 今週のドル円は上げ渋りか。米大統領選の最終的な結果は確定していないが、米国における新型コロナウイルスの感染再拡大を警戒してリスク選好的なドル買い・円売りが大きく広がる可能性は低いと予想される。11月3日に行われた米大統領選の集計作業が続くなか、バイデン民主党候補は勝利に近づいた。共和党のトランプ氏は「敗北宣言」を行っていないため、法廷闘争を強行する方針だが、市場参加者の多くは民主党政権への移行を織り込みつつある。大統領選の不透明感がある程度払しょくされたことから、リスク回避的な取引は縮小しつつある。

 ただ、米国内でのコロナまん延が次のテーマとなり、カリフォルニアやミネソタなど複数の州で感染による入院患者の急増により医療体制がひっ迫し、新たな制限措置が発動されている。実用化が待たれるワクチンの開発のさらなる進展が確認されない場合、リスク回避的な取引が再び活発となり、ドル・円相場はもみ合いか、やや円高方向に振れる可能性がある。

 一方、欧州中央銀行(ECB)は次回12月10日の理事会でパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の拡大など、一段の追加緩和に踏み切る公算。また、豪準備銀行など他の主要中銀も緩和的な金融政策を堅持しており、欧州やオセアニア通貨との比較でドルが選好されてもおかしくない状況となろう。

【米・10月小売売上高】(11月17日発表予定)
 17日発表の10月小売売上高は、大幅改善を示した9月の+1.9%からさらに上昇するか注目される。ただ、コロナ第2波で鈍化の場合は回復期待のドル買いは縮小しそうだ。

【米・11月フィラデルフィア連銀景況調査(製造業景気指数)】(19日)
 19日発表の11月フィラデルフィア連銀景況調査(製造業景気指数)は22.0と、前月の32.3から伸びは鈍化する見通し。製造業は回復基調を維持できないとの思惑から、回復期待のドル買いは後退する見通し。

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