今年は予期せぬコロナ禍で家計に打撃を受けた家庭も少なくないだろう。家計を守るためにも、家計簿をつけてしっかりと収支を管理したい。では、実際に家計簿をつけて節約につなげることはできるのだろうか?『細野真宏のつけるだけで「節約力」がアップする家計ノート2021』(小学館)の読者に、著者である細野真宏さん自身が話を聞いた。
首都圏在住のNさん(43才)は、家計簿歴20年。『家計ノート』を活用して毎月平均11万円を節約しているという。40才で住まいのローンも完済したというが、その秘訣は?
【貯める秘訣】話し合って買い物を決める
細野:意外と節約って気疲れとかしませんか?
Nさん:私は、家計管理で気疲れとかはないですね。これは大事なお金の教育の話だと思っています。私の場合は子供が3人いるのですが、例えば、高校生の長男は部活で使うシューズを買ってほしいと言ってくるんです。しかも友達が一流メーカーのものを持っているから自分も欲しいと。でも3万円はやっぱり高い。そこで子供と話し合うんです。そのメーカーにこだわるのであれば、型落ちの物もありますよね。あとはアウトレットという選択もあります。また、人気のない色の物は安くなっているので、その中でどれがいいか、と本人の希望を聞いてその希望をちゃんと叶えつつ、同時に家計管理もキチンとしています。
細野:さすがですね。普段から家計管理を考えていないと、その選択肢を提示することはできないですよね。家計管理が成功するためには、普段から考える習慣を持つことが第一歩なんです。まさに、Nさん自身がそれをしっかりできるようになって、その成果をこうやって家族内で話し合いをすることで、同時に子供の金銭教育もできているというのは本当に素晴らしいことだと思います。親の背中を見て子供は育つと言いますが、きっとNさんのお子さんはしっかりしていそうですね。
Nさん:おかげで中学生の長女と次女は、自分でお小遣い帳をつけていますね。ちゃんと予算の中で、最も満足度が高いものを考えて買い物をしてくれているので助かっています。