今年もいよいよ残りわずかとなった。今週末のクリスマスを控え、為替市場はどのような値動きが予想されるか。FX(外国為替証拠金取引)などのカリスマ主婦トレーダーとして知られる池辺雪子さんが、クリスマス前後の為替市場の動向を読み解き、個人トレーダーがこの時期、取り組むべきことについて解説する。
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12月15~16日に行われたFOMC(米連邦公開市場委員会)の会合では、特に目立った政策変更は発表されませんでしたが、アメリカの経済指標が改善されつつあることも影響してか、会合参加メンバーにおける「利上げ派」は前回よりも1人増え、5人となりました(一方「ゼロ金利維持派」は12人います)。
さて、外資系企業や外資系金融機関はクリスマスシーズンを年末休暇の節目と考えており、12月の中旬以降は取引を控える傾向にあります。また、ボーナスの査定が12月に行われるトレーダーなら、積極的にリスクをとって新たなポジションを作ろうとする人は少ないでしょう。
こうした海外の投資家動向から、12月中旬からクリスマスにかけて株式市場や為替市場は取引高が減少する傾向にあります。為替市場における流動性の低下は、スプレッド(買値と売値の差)の拡大や突発的な価格変動を引き起こしやすくなるため、FXトレーダーは無理なトレーディングは避けた方が賢明といえます。
クリスマスが明けると海外投資家は市場に戻るといわれますが、「休むも相場」という格言があるとおり、年中取引しようとすることが勝ちに繋がるとは限りません。
安定してFXトレードで利益を残すためには、自分で決めた取引ルールに従い、淡々とトレードすることが大切です。今の時期は、それら取引ルールの見直しや来年の相場の分析に時間を充ててみてはいかがでしょう。
【PROFILE】池辺雪子(いけべ・ゆきこ):東京都在住の主婦。若い頃から株や商品先物投資を学び、2000年からFX投資を始め、これまでに8億円以上の利益をあげている敏腕トレーダー。2007年春、脱税の容疑で起訴、同年夏、執行猶予刑が確定。その結果、所得税、延滞税、重加算税、住民税、罰金(約5億円)を全て即金で支払う。2010年9月に執行猶予が満了。現在は自らの経験をもとに投資、納税に関するセミナー、執筆活動を行っている。トルコリラ/円、ドル/円、他通貨、日経平均株価などの値動きに関する詳細な分析を展開する「池辺雪子公式メルマガ」も発信中(http://yukikov.jp/)