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遺された妻が困らないために… 夫が用意しておくべき6つの書類

伴侶に先立たれた時に備え、夫婦で情報共有を(イメージ)

伴侶に先立たれた時に備え、夫婦で情報共有を(イメージ)

 コロナの感染拡大を機に、家族の絆を改めて感じたという人も多いだろう。だからこそ、「夫婦」も将来のことを考えておくべきなのだが、相手のことを知らない場合も多い。数年前、夫に先立たれた千葉県在住の70代女性が当時を振り返る。

「夫の銀行口座や生命保険について把握していなかったので、死後の手続きは大変でした。離れて住む子供たちに何度も出てきてもらって、やっとの思いで済ませました」

 夫が残される場合もこんなトラブルがある。都内在住70代男性の話。

「妻の死後、妻が自分の実家の亡父から相続していた土地や建物の詳細がわからなかったため、いちいち妻の実家に問い合わせなければならず、気まずい思いばかりしました」

 とはいえ、夫婦といえどもいきなり「死ぬ時の話」をするのはハードルが高い。

「知り合いの旦那さんが急に亡くなって、書類探しに奥さんがすごく苦労したみたいでさ。俺が急に死んだらお前も困るんじゃないかと思って」

 などとまずは知人のケースを持ち出し、夫婦で「情報共有の重要性」を確認し合う。その際に、夫なら「妻が遺されたケース」について話し、妻なら「夫が遺されたケース」について話すことが大切だ。そうすれば「私(俺)が死んだ時のことをもう考えてるの!?」と目くじらを立てられることもない。

 注意したいのは、夫婦での情報共有を切り出すタイミングと、「どこまで情報を共有するか」だ。

 夫が定年退職して間もないなら、リタイア後に趣味を楽しむために貯めていたお金のことを、すぐには妻に知られたくないという人もいるだろう。妻がパート代を貯めてつくったヘソクリも同様である。情報共有が大事だからと「隠しておきたいお金」のことまでバラすことになれば、夫婦仲が悪くなる恐れがある。相続問題に詳しいまこと法律事務所の北村真一・弁護士が語る。

「夫婦間の情報共有は、どの銀行に口座があり、通帳・届出印はどこにしまってあるか、などに留めるのがポイントです。残高や入出金の明細まで共有してしまうと、『このお金は何に使ったのか』などと聞きたくなって、夫婦間の新たな火種になりかねない」

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