Webサイト関連企業で働く20代女性・Bさんも、「ワンルームは辛い」と悲痛な表情で訴える。Bさんは東京の下町エリアのワンルームで暮らしており、昨年春から在宅勤務になった。
「第一に、オンとオフの切り替えが本当に大変。誘惑が多すぎて仕事に集中できません。それだけならまだいいのですが、閉じこもってほぼ人と話さない生活なので、気分が滅入って、夜眠れなくなりました」(Bさん)
そんなBさんは、昨年末頃、「しばらく在宅勤務は続くだろう」と諦めの境地になり、ワンルームでの在宅勤務スタイルを自分なりに工夫することにした。ポイントは「今を充実させること」だという。
「誰にも会わないからといって楽な格好ばかりせず、きちんと着替えて、軽くメイクもする。声を出し、鏡で笑顔の練習をする。テイクアウトやお取り寄せなどを利用し、ちょっと贅沢な食事を週1回は許す。お金を貯めて『コロナ後に絶対に海外旅行する!』という目標をたてる。生活をなんとか楽しむために、意識するようになりました。少しは気分も良くなったように思います」(Bさん)
メーカー勤務の20代男性・Cさんは、月に何度か出勤日が設けられているが、基本的には在宅勤務。現在は都内の7畳ほどのワンルームマンションに住んでいる。在宅勤務が続くと、やはり孤独を感じることも多くなった。その憂さ晴らしは、家飲みだ。
「本当に辛いんですよ、ウサギ小屋での在宅勤務は……。Zoom飲み会で、ゆるーく飲み会を開催します。いつでも入ってきていいし、いつでも退出していいよ、というルールにして、友人たちに通知。会社の愚痴やワンルームでの苦労なんかも語り合える。死にそうだったメンタルが少しだけ回復するように思います」(Cさん)
ワンルームでの在宅勤務に疲弊する若者たち。仕事の進行だけでなく、メンタル面の問題と闘っている人も少なくないようだ。