金融技術の進歩は著しい。資金は廻る。どんな時でも相対的に買えるセクターは見つけられる。NYダウのこの10数年の推移や、昨年3月の急落後の急回復を見る限り、金融当局が思い切った金融緩和を行い、流動性を上手くコントロールすることができれば、バブルの崩壊をくい止め、相場を緩やかな上昇トレンドに導くことができるようになったとみている。
ただ、それは永遠に維持が可能なことなのだろうか。中国はバブルの発生を防ぐことに腐心しており、アメリカはバブルを維持することに腐心している。今の市場環境を見る限り、中国株は長期投資、アメリカ株は短期投資に向いていると言えそうだ。
文■田代尚機(たしろ・なおき):1958年生まれ。大和総研で北京駐在アナリストとして活躍後、内藤証券中国部長に。現在は中国株ビジネスのコンサルティングなどを行うフリーランスとして活動中。メルマガ「田代尚機のマスコミが伝えない中国経済、中国株」(https://foomii.com/00126/)、ブログ「中国株なら俺に聞け!!」(https://www.trade-trade.jp/blog/tashiro/)も展開中。