「ただし、もちろんプライベートに使った支出を経費として申告すると、税務署の調査が入った際、問題視されてしまいます」
欲をかいて、多額の追徴課税を支払うはめにならないよう、気をつけたい。小泉さんは、コロナ禍が落ち着いても売り上げが伸びるようなら、法人化することも視野に入れているという。
「ただし、年間の所得が数百万円レベルの場合は会社運営にかかる諸経費の負担の方が大きく、あまり得策とはいえません。所得(売り上げから経費を引いた金額)は800万円が分岐点で、900万円を超える場合、法人化した方が得になります」
というのも、仮に個人事業主で900万円超の所得があった場合、33%以上の所得税が課せられるが、法人の場合の税率はそれより低い23.2%ですむ(※資本金1億円以下の中小企業の場合)。
もし2000万円の所得があった場合、個人事業主だと40%もの所得税が課せられてしまう。法人化して自分が従業員になれば、事業所得の一部を役員報酬として受け取ることができる。
「役員報酬は給与所得控除が受けられて、その分、税金が抑えられます。もし、家族を従業員にすれば、その家族に給与を支払うこともできます」
※女性セブン2021年2月4日号