妻が久保田さんの許可を得ずに注文したのは国産ウナギとイクラだった。味は良かったものの、金額面で少し納得ができなかったという。“コロナ支援”と銘打ち紹介されている商品の多くは質も良いため、価格も激安というわけではない。そのことを妻に伝えると、ため息をつきながら反論されたそうだ。
「『あなたは分かってないなぁ』と言われました。『コロナで困っている人を助けるために、私たちができることって何か分かる? 食べて応援でしょ?』って力説されたんです。確かにそうかもしれませんが……」
久保田さんは、妻の考えに賛同できない事情を打ち明けてくれた。
「今まで残業代で稼いでいましたが、自宅作業が増えたこともあり期待できなくなってしまいました。月収は2万円ほど減りましたね。我が家もコロナで困っていることを妻は自覚しているのでしょうか……」
毎日のようにおすすめ商品のURLを送ってくる妻にうんざりしているという久保田さん。また勝手に注文するのではないかという不安もあり、気持ちが休まる日がないと嘆いていた。
コロナ禍で行き場をなくした、普段では手が届きにくい高級な食材が多少安くなっているとはいえ、買いすぎてしまうのは要注意である。家計に影響が出ない範囲で楽しんでほしい。