相場分析の手法には、チャート上の値動きを分析するテクニカル分析と、経済指標や金融政策をもとに分析するファンダメンタルズ分析の2種類がある。FX(外国為替証拠金取引)を行う上で、どちらの手法がトレードに活用しやすいのだろうか。FXで億単位の利益をあげているカリスマ主婦トレーダーの池辺雪子さんが2つの分析手法について解説する。
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私はテクニカル分析をメインでトレードをしています。相場分析の代表的な手法として、ファンダメンタルズ分析もありますが、私はテクニカル分析の方がトレードに活かしやすいと考えています。
ファンダメンタルズ分析はその国の経済指標や高官の発言、金融政策の動向等から通貨の先行きを予想するもので、機関投資家もよく使います。しかし、ファンダメンタルズ分析で通貨の見通しを立てられても、「どの価格でエントリーすべきか」までは判断しづらいです。また、経済指標や政府要人の発言などを頼りにトレードする場合、それらが公表されてから対応しなければならないため、どうしても一歩出遅れてしまう傾向があり、ファンダメンタルズ分析をトレードに役立てるのが難しいと感じるところです。
トレードを行う目的は「利益を出すこと」です。知識をつけたいとか経済に詳しくなりたいという理由がある方は別ですが、私はトレードで利益を残すためにはどうすべきかを念頭に分析手法を選んでいます。
そうしたことから、私自身は相場に関連するニュースを細かくチェックすることもありません。そもそも通貨の価格というのは、景気や金融政策などのファンダメンタルズの要素も織り込んで推移することが多いため、ニュースを見るよりもチャートから価格動向を分析することを優先しています。ランダムに動いているように思える価格ですが、チャート上からでも市場参加者の思惑など様々な情報を入手できるものです。
テクニカル分析とファンダメンタルズ分析を簡単に比較しましたが、初心者の方も「利益を出すこと」を念頭に、分析手法やトレード方法を選んでみてはいかがでしょう。
【PROFILE】池辺雪子(いけべ・ゆきこ):東京都在住の主婦。若い頃から株や商品先物投資を学び、2000年からFX投資を始め、これまでに8億円以上の利益をあげている敏腕トレーダー。2007年春、脱税の容疑で起訴、同年夏、執行猶予刑が確定。その結果、所得税、延滞税、重加算税、住民税、罰金(約5億円)を全て即金で支払う。2010年9月に執行猶予が満了。現在は自らの経験をもとに投資、納税に関するセミナー、執筆活動を行っている。トルコリラ/円、ドル/円、他通貨、日経平均株価などの値動きに関する詳細な分析を展開する「池辺雪子公式メルマガ」も発信中(http://yukikov.jp/)