新型コロナウイルスの感染拡大で、テレワークを導入する企業が急増している。通勤時間や交通費を節約できる一方で、電気代は自己負担となるのがほとんどだ。「テレワークが主体となり、さまざまな家電や機器の電気代が気になるようになった」と話すのは、広報コンサルタント会社「iPR」代表の奥川浩彦さん。
「仕事仲間には1か月の電気代が数千円上がり、最高で2万円を超えた人もいた。自分の家も上がっていたので、電気代を調べてみたのです」(奥川さん・以下同)
その結果わかったことは奥川さんの想像を超える事実だった。
「電力測定器を使い測定したところ、電子レンジを500Wで使用すると、消費電力が1000W近くになっていました。うっかり同時に別の家電を使うと、30アンペアで契約している家庭ではブレーカーが落ち、電気が使えなくなる可能性もあります。アンペアを上げると料金も300円ほど上がりますが、電子レンジを使うたびにブレーカーが落ちるのをストレスに感じる場合は、契約ブレーカーの変更を検討してみてください」
家で使う頻度が増えたパソコンの場合はどうだろうか。
「テレワークに欠かせないパソコンの場合は、使用時間や種類によって電気代に差があることが判明しました。うちはデスクトップパソコンを使っていますが、やや大きめの機種で1時間の電力使用料は1.5円、液晶ディスプレーを加えると2.1円ほどかかります。8時間と12時間で使用時間を比べてみると、1か月で255円の差に。1日4時間電源を切るようにすれば、1年で3060円節約できることがわかりました」
一方、ノートパソコンの方が、かなり省エネになる。
「1時間で0.38円。1日12時間使用すると1か月で135円になります。デスクトップの場合は、1か月で765円なので、ノートパソコンの方が630円ほど節約に。1年でも1620円と、かなり安めです」
【プロフィール】
奥川浩彦さん/広報コンサルタント会社「iPR」代表。ITライターとしてもさまざまなメディアに寄稿している。
取材・文/廉屋友美乃
※女性セブン2021年3月18日号