とても嬉しかった伊藤さんは、両親からもらった就職祝いの名刺入れをSNS上に写真付きで投稿した。すると、その投稿を見た友人から意外な反応があったという。
「『親からまだプレゼントとかもらってるの?』と、コメントが来たんです。しかも語尾に(笑)がついており、馬鹿にされた印象も受けました。正直、カチンときましたよ」
友人からのコメントは削除、気持ちが収まらなかったため直接連絡したという伊藤さん。相手から謝罪はあったものの、友人自身も言い分があると言ってきたそうだ。
「『コロナ禍で大変な仲間が多いのに、浮かれているように見えて気に食わなかった』と言われました。たしかに、求人が少なく就活が上手くいっていない友人もいます。中には親の仕事が大変になって、学費を払うのにも苦労しているという話も聞きました。僕の配慮が足らなかったのかもしれません……」
伊藤さんとしては、多くの祝福コメントでお祝いしてもらえると思っていたそうだが、実際は友人からの反感を買うというシビアな結果となってしまった。この件が起きた直後は精神的に参っていた伊藤さんだが、最近はでは両親からもらった名刺入れが似合う新社会人となることを目標とし、「前向きな気持ちに切り替えることができた」と語っていた。
就職祝いの有無や金額は、両親の価値観によって大きく左右される。また、新型コロナウイルスの影響もあり、今までとは考え方が変わっているのかもしれない。このご時世だからこそ、SNSでの投稿には慎重になる必要がありそうだ。