医療保険の最新トレンドから加入・適用の条件まで、気になる疑問を専門家が回答（イメージ）
新型コロナウイルスの感染拡大によって、入院や長期の通院に対する不安も増すばかり。もしものときのために「医療保険」への加入を検討する人も多いだろう。そこで、医療保険に関する10の疑問について、専門家に答えてもらった。
コロナ感染で入院給付金は？
質問1：新型コロナウイルス感染症にかかって入院した場合、加入している医療保険から入院給付金を受け取れるの？（54才・主婦）
回答「医療保険からも入院給付金は出ます。病床の空きがなく、やむを得ずにホテルや自宅で治療になった場合も、それが保健所の指示であれば、入院に相当するので給付されます。さらに、正社員で健康保険に加入しているなら、傷病手当金で給与も一部支給されます。また、新型コロナに限り、国民健康保険に加入している経営者以外の従業員も、国が自治体に傷病手当金を設けるよう要請しているので、自治体に確認しましょう」（ファイナンシャルプランナーの山中伸枝さん）
質問2：もし新型コロナに感染した場合、その後、医療保険に加入することはできる？ （43才・主婦）
回答「生命・医療保険に加入する際は、過去の病歴などを正しく保険会社に伝える『告知』の義務があります。医療保険の多くは『5年以内の入院歴』を問われます。そのため、新型コロナに感染して入院した場合にも、加入しにくくなる可能性が。また、新型コロナ感染症の後遺症などで肺にダメージがある場合は、肺の疾患のみ不担保になるなど、保険内容に制限がつく可能性もあります」（山中さん）
質問3：新しい医療保険に加入を見直し中。切り替え時に失敗しがちなミスやトラブルを知っておきたい！（60才・パート）
回答：「加入時に告知を忘れている人が多いようです。加入から2年未満だと保険会社が調査する可能性が高く、告知を忘れていると、告知義務違反として保険がおりなくなってしまいます。ただし、過去に胃潰瘍で入院した経験のある人が告知をしておらず、肺がんになってしまった場合などは、請求時の疾患と過去の入院に因果関係がないため保険金が支払われます。しかし、後に契約を解除されることもあります」（ファイナンシャルプランナーの岡山知恵子さん）
「がん保険は加入日から90日は免責期間のため、その間にがんが見つかっても保険金はおりません」（山中さん）
質問4：クレジットカード会社から、「お得な医療保険があります」と電話で案内がきます。毎回断っていますが、そのとき入らないと、後々入りたくなったときにはもう入会できないのでしょうか？（55才・会社員）
回答：「保険そのものの販売が終了することはありますが、基本的に、『いまだけ』といった期間限定特典つきの保険は存在しません。売り文句に過ぎないので、電話口で決める必要はありません」（岡山さん）
