酔って何もできなくなるのが「もったいない」
メーカーで働く20代の男性会社員・Bさんは、コロナ禍以前は仕事終わりにストロング系チューハイを家で飲むのが楽しみだった。「嫌なことを忘れられる」というのがその理由だったが、在宅勤務になってからその必要がなくなった。
Bさん曰く、在宅勤務に移行したことで、平日でも仕事後のプライベートの時間が増えたとのこと。そのせいか、酔って何もできなくなることが「もったいない」と感じるようになったという。
「よく休日にゲームをしているのですが、残業が減ったことで平日でもゲームをできるようになりました。以前のように9%のチューハイを飲んでしまうと、あとはもう寝るだけで、ゲームどころではない。とはいえアルコールを飲んで気分を切り替え、テンションを少し上げたくなる時もあるので、低アルコールや微アルコールは最適ですね。ノンアルコールでは味わえない感覚です」(Bさん)
PR業界で働く30代の女性会社員・Cさんは、「お酒に強い方」と自称するが、「今、あえて強いお酒を飲む意味はない」と言う。
「ずっと家にいる状態では、ちびちび飲んでほろ酔い加減になるくらいが丁度良い。家でも何かをしながら飲める程度の、度数の低いお酒を選んでいます」(Cさん)
当然ながら、アルコール度数が高ければ早く酔える。単純に酔っ払うことだけが目的であるならば、ストロング系飲料の“コスパは良い”。とはいえ、コロナ禍の巣ごもり生活が続くなかで、そうした価値観が変化して「脱・ストロング缶」を決意する人たちもいるようだ。今後も健康面への考慮はもちろんのこと、在宅時間をさらに充実させるために、低度数のアルコール飲料を好んで飲む人が増えていくのかもしれない。