換気の見直しは家の中だけの話ではなく、立地条件も大きく影響する。
目の前に隣家の壁があるような家は、空気が循環しづらく、湿気がこもりやすい。かといって、交通量の多い大きな通りに面している家は、通気はいいものの、騒音問題で窓を閉め切ってしまいやすい。
騒音の問題は、健康に暮らす上で重要なポイントとなってくる。東京都立大学名誉教授で医師の星旦二さんが言う。
「収入がアップして引っ越しを決めた人が、いまより騒がしく治安の悪い場所に移り住むことはない。『社会移動』といいますが、騒音もなく、治安のいい場所に移り住めば安眠できます。なかなか気づきにくいですが、こうした積み重ねが50年後の生存率に差をつけるのです」
立地条件が悪い場所ほど、隙間が少なく、断熱性能の高い最新の「高気密高断熱」の住宅が理想。快適に過ごせる家になる。
※女性セブン2021年6月3日号