投資情報会社・フィスコが6月21日~6月25日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は底堅い値動きか。心理的節目の110円をしっかりと上抜けしたが、1ドル=110円台では国内顧客筋などのドル売りも観測されている。また、米長期金利の低下につながる材料が提供された場合、リスク回避的なドル売り・円買いが強まる場面もありそうだ。
ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)が公表した経済・金融予測では、過半数のメンバーが2023年末までに少なくとも2回の利上げ実施を予想していることが判明した。メンバー18人中7人は2022年末までに1度の利上げが実施されると予想している。公表されたFOMC声明では「ワクチン接種の進展と強力な政策支援が施される中で、経済活動や雇用の指標は強さを増した」との見解が表明された。
また、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は会見で「さらなるデータで、緩和縮小に関して言及する可能性がある」との見方を伝えている。FOMC予測でインフレと成長の見通しは引き上げられており、金利引き上げは正当化されつつある。FRBによる早期利上げの可能性が引き続き意識され、リスク回避的なドル売りがただちに拡大する可能性は低いとみられる。
【米・1-3月期国内総生産(GDP)確定値】(24日発表予定)
24日発表の米1-3月期 GDP確定値は、改定値の前期比年率+6.4%を維持できるか注目される。改定値と一致すれば、景気回復への期待で株高・金利高を手がかりにドル買いの要因となりそうだ。
【米・5月コアPCE価格指数】(25日発表予定)
25日発表の米5月コアPCE価格指数は前年比+3.5%と、4月の同+3.1%を上回る見通し。ただし、市場予想を下回った場合、FRBの早期利上げ観測は後退し、ドル売り要因に。