家計

60代女性記者が今も忘れられない名言「惚れた男には金を借りろ」の真意

借金はお金の行き来だけではない、高度な心の交流だという(イメージ)

借金はお金の行き来だけではない、高度な心の交流だという(イメージ)

 金の切れ目は縁の切れ目というが、お金の貸し借りに関するトラブルは尽きない。ましてや恋人同士の借金となると少々ややこしくなることも多い。女性セブンの名物記者“オバ記者”こと野原広子さん(63才)が、借金と人間関係について考察する。

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 彼氏から都合してもらったお金は「借金」か、それとも「贈与」か。まさかこんなことが国を挙げての一大事として、長々と話題になるとは誰が予想したかしら。言わずと知れたアノ問題だけど、「400万円って金額が、私らでもどうにかなりそうな額だから、つい熱がこもっちゃうのよね~」と、友人・Y子は声を弾ませるの。

 カンレキ過ぎると、若かりし日の男の話は“心の活性剤”なのね。昨日のことのように話したところで、娘や息子から反応があるわけではなし。本人だけ声のオクターブが上がって元気になるって、まぁ、安上がりなこと。

「男から借りたお金を返すバカがどこにいるのよ」と言ったのは、そんな1人、バツ2のE美(61才)だ。最近LINEで会話をすると、必ず武勇伝が出てくるの。しかも同じ話を初めて話すように声を潜めるのはご愛嬌かしら。

「私は絶対に返さないし、『返せ』なんて言わせない。そもそもそんなこと言う男とつきあわないもの」

 E美は長い間、都心で小さな飲食店を経営していて、資金繰りに困るとお金を出してくれる男がいたのだそう。

「ちょっと気まずくなったのは、数年前に店を閉じたときね。追加、追加で彼から借りたお金がン百万円。これが金輪際、返せくなるじゃない」
「どうしたのよ?」
「う~ん、これからもよろしくって言ったわよ」
「わかった! 寝たね」
「……ノーコメント」

 と言いつつ鼻の穴、広げないでくれる(笑い)?

 そんな折も折、コロナ禍で会うに会えなくなって1年半、気がついたら彼とは、LINEで奥様のグチを聞くオトモダチになっていたんだって。

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