冷めた牛丼はお店で食べるのと一味違うおいしさ?
そんなこだわりを見せるBさんは、“何でも温める派”の妻との対立も起きている。
「妻はスーパーで買ってきたお惣菜や、冷蔵庫に入れていた作り置きおかずなど、食卓にあげる前に温めてくれるんですが、私はそのままでいい。思わず私が『温めるか聞いてよ』と言って、妻とケンカになってしまったこともあります。妻には、『必要があれば自分で温めるから』と言い聞かせています」(Bさん)
メーカーに勤める30代男性・Cさんは、コロナ禍でウーバーイーツを利用する機会が増えた。コロナ前は、あたたかいものが「おいしさのスタンダード」と思っていたが、価値観が変わりつつあるという。
「ウーバーイーツは家まで運んでもらえてありがい存在ですが、やっぱり少し冷めていることが多いんです。それである時、温めないでそのまま食べてみたら意外とおいしいということを発見し、病みつきになりました。私の調べでは、ハンバーガーと牛丼は冷めていた方がおいしいです。特に牛丼はお店で食べるものとは一味違うおいしさ。あの蒸れ具合とつゆの染み込んだごはんは絶妙です」(Cさん)
蓼食う虫も好き好き。冷めたいものは「おいしくない」と思われがちだが、人によっては「おいしい」というケースもあるようだ。