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社長が明かすリーブ21の広告秘話 「最初は五大新聞すべてに断られた」

全国CMを展開できるまでの道のりは険しかったという(岡村勝正さん)

全国CMを展開できるまでの道のりは険しかったという(岡村勝正さん)

 タレントではないがしっかりとした“キャラ立ち”で、自社のテレビCMに登場する社長も少なくない。彼らが広告戦略の先頭に立つことになった背景には、少なからず苦労があるようだ。

 毛髪クリニック リーブ21の代表取締役社長・岡村勝正さんも、社業を視聴者に伝えるため、CMに出演している。

 朴訥な語り口で「カツラでもない、増毛・植毛でもない、薬でもない」「正真正銘自分の髪を取り戻す発毛」について訴える、岡村さんが登場するCMは、和田アキ子と共演するなど、強く印象に残る。

「まずは、新聞広告からスタートしようと思いましたが、五大新聞すべてに断られたんです」と岡村さんは振り返る。

 31才から発毛の研究を始め、当時の本業だったクリーニング店の顧客に試作品を試してもらいながらデータを蓄積。脱毛は、生活習慣に重要な問題があることがわかってきたという。

「頭皮の健康のためには、全身の状態がよくなくてはなりません。そこで、体質改善のアドバイスも同時にすすめて効果を導き出していきました。これを広く皆さんに体験してもらい、効果を実感してもらうための宣伝をしようと思ったのですが……」(岡村さん・以下同)

 カツラは商品があるからいいが、「発毛」の場合は、いわゆる使用前後の写真があっても、その写真を逆にすれば、効果“ナシ”を“アリ”と偽ることもできるため、新聞掲載は不可だったのだ。

 その後も地道な交渉を重ねる中、岡山で不動産業をしていた弟の紹介で地元の山陽新聞で広告掲載許可が下り、1993年に岡山市に第1号となるオペレーションセンターを開店。

「広告と口コミ効果で徐々にお客さんが増え、全国進出するタイミングで、テレビCMも行うことになりました。でも、『発毛』というと、うさんくさく感じる人も多いので、経営者の私が顔と名前を出して、自分の言葉で紹介することで企業としての信頼と、効果の確かさを感じてもらおうと思ったんです」

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