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武田薬品のアリナミンA、資生堂のTSUBAKI… 大衆向けブランドを手放す戦略

資生堂は高級ブランドに注力(時事通信フォト)

資生堂は高級ブランドに注力(時事通信フォト)

 日用品事業の売上高は1055億円で、資生堂全体の売上高の1割近くを占めるが、それを捨ててしまったのである。化粧品・日用品の専門誌『国際商業』編集委員の岩垂廣氏は、資生堂の戦略をこう見る。

「日用品事業は競争が激しくて利益率が低いうえ、資生堂は競合他社に比べて原価率が高く、マーケティング費用や物流費など販管費率も高かった。資生堂は中長期経営戦略を進行中で、2023年には営業利益率を15%に上げ、30年には売上高2兆円、営業利益率18%を目標に据えています。その実現のために、消耗戦になりがちな日用品市場から撤退し、高級化粧品など高付加価値・高価格の市場に経営資源を集中させることを選んだのです」

※週刊ポスト2021年9月10日号

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