携帯プランの見直しはシニア世代にとっても重要だ。ドコモ、ソフトバンク、auという3大携帯キャリアとは別に「格安スマホ」が次々と登場している。乗り換えを検討している70代男性が言う。
「毎月の携帯代が8000円ほど。会社勤めの頃みたいに電話をかける相手もいないし、負担に感じています。最近は安いのもあると聞いたのですが、手続きが大変そうで……」
どのように手続きを行なえばいいのか。ケータイジャーナリストの石野純也氏が解説する。
「もとの電話番号をもう使わないのであれば『解約』、電話番号はそのままに格安スマホなどに変更したい場合は『乗り換え』手続きを行ないます。
まず、解約の場合は、基本的に携帯ショップや各キャリアの店舗で手続きします(ドコモとソフトバンクは専用オンラインからでも可能)。その際、本人確認書類が必要になります」
解約すると電話番号が破棄される。そのうえで、新たに格安スマホを契約すれば、新しい電話番号とともにSIMカード(契約者を特定するために電話番号などの情報が入ったカード)が送られてきて、利用できるようになる。ただし、スマホにセットするなどの作業を基本的に自分で行なわなければならない。
「格安スマホは月2000円程度で済むなど安い代わりに、店舗がありません。インターネット上でしか手続きできないうえに基本的にクレジットカード払いの会社が多い。『UQモバイル』『ワイモバイル』『楽天モバイル』なら実店舗があるので、サポートを受けられます」(石野氏)
解約の際は、「違約金」の発生にも注意が必要だ。ITジャーナリストの山野祐介氏が指摘する。
「毎月の利用料が割安になる代わりに2年間の利用が必須になる『2年縛り』は、解約のタイミングによって違約金が発生します。契約期間の2年間が終了した月と翌月、翌々月の3か月間のうちに解約しないと、1万450円かかってしまいます(ドコモの場合)」
2019年10月以降にルールが変更されたが、それ以前からの大手携帯会社の利用者は解約のタイミングも重要になる(図参照)。