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テレビ放送は見ないけどテレビを活用している人たち どういうこと?

テレビの役割はテレビを見ることだけじゃない?

テレビの役割はテレビを見ることだけじゃない?

 一昔前とは異なり、動画を視聴する手段はテレビだけではなくなった。スマホやタブレット端末、PCなどで様々な動画を見ることができるようになり、その選択肢は広がっている。そうした中、すっかり“テレビ離れ”してしまい、テレビが部屋にポツンと取り残されている状態の人もいる。

 だが、そんな放置状態のテレビを“テレビ視聴以外”の用途で活用する人も出現し始めているようだ。テレビ放送を見ないのに、いったいどのようにテレビを利用しているのだろうか。

「テレビは、ほぼ“置き物”と化していましたが、在宅勤務で大活躍中です。ある意味、救世主とって言っていいかもしれません」

 そう話すのは、メーカーに勤める30代男性・Aさんだ。昨年の夏頃、急に在宅勤務を会社から命じられて、仕事する環境が整わない中で、苦肉の策としてPCモニターとしてテレビを活用したという。

「PC用のモニターを買おうと思っていましたが、当時はコスパが良い機種は売り切れや品薄で、なかなか買うタイミングがなかったんです。それで、新しいものを購入するまでのつなぎのつもりでテレビをモニターとして活用するようになったんですが、ズルズル使い続けています。反射がチラつくグレアパネルなのと、PC用のモニターに比べると画質は少し粗い気がしますが……。それでも、ノートPCだけの1画面と比べれば、テレビの導入で作業効率が格段に上がったので満足しています」(Aさん)

 テレビをPCモニター化したことで、本来の用途であるテレビ放送の視聴はどうしているのか。

「いやー、変わらずリアルタイムでテレビは見ないです。でも、ストリーミングメディアプレーヤーを購入して、仕事以外の時はサブスク(サブスクリプション)の動画をテレビ画面で見るようになりました。やっぱりスマホで見るより迫力が違います」(Aさん)

 人材紹介会社に勤務する20代女性・Bさんは3年前、一人暮らしを機に“必需品”として購入したテレビだが、コロナ禍で見る機会が減っていったという。

「去年、在宅勤務になってからテレビを見ながら仕事をしていた時期もありましたが、ニュースを見ていると不安な気持ちになってくるので見るのをやめました。今は気分を少しでも明るくするために、仕事中にYouTubeのミュージック・ビデオ(MV)やライブ映像などをPCかスマホからテレビ画面に出力して流しています。テレビは固定だと不便なのでキャスター付きTVスタンドを購入して、家のどこでも見られるようにしました。YouTubeのミックスリストを流したり、『後で見る』を選択した動画をリピートしたりしています」

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