近年、外食チェーン業界では鶏の唐揚げの専門店が人気となっている。なかでも、今年7月に外食チェーン史上最速で100店舗出店を達成して注目を集めているのが『から揚げの天才』。一体その人気の秘訣はどこにあるのか。
『から揚げの天才』は、ワタミグループの唐揚げ専門店として、2018年10月に第1号店がオープン。「揚げたてのから揚げ」と、「テリー伊藤こだわりの玉子焼き」がメインの商品となっている。「大社長」という役職となっているテリー伊藤は、イメージキャラクターのような存在であり、メニューなどの各所にテリー伊藤のイラストが使用され、さらに店舗の前にはテリー伊藤の人形も展示されている。
第1号店オープンから2年半で100店舗という驚異のスピードで店舗を増やす同チェーン。その人気について外食チェーンに詳しいライターの小浦大生氏はこう分析する。
「コロナ禍で居酒屋の営業が難しくなる一方で、テイクアウト需要が増加。テイクアウトがメインとなる唐揚げ専門店という業態は、時代のニーズを上手く捉えていたと言えるでしょう。また、ワタミでは“380万円出店モデル”として、少ない資金で出店できるシステムを導入し、フランチャイズ拡大を図りました。バラエティーに富んだメニューもまた、人気を支えています」
はたしてどんな店舗なのか、そして気になる味は? マネーポストWEBの記者Aが、『から揚げの天才』の実力を確かめるべく、主なメニューを実食レポートする。
「白から」「黒から」「赤から」などバリエーション豊か
今回、記者Aは東京都世田谷区内のある店舗にて、テイクアウトで『から揚げの天才』のメニューを体験した。まずは、店舗に足を運ぶ前に、スマートフォンからメニューを事前予約。店舗到着時間を指定できるため、待ち時間なしで商品を受け取ることができた。
注文したのは、一番人気だという『からたま3個弁当』。から揚げ3つと、玉子焼き2カットとライスがセットになった定番の弁当だ。から揚げの種類は自由に選択することが可能で、今回は塩麹と極出汁の「白から」、秘伝の黒醤油の「黒から」、コクの辛味噌の「赤から」の3つをセレクト。価格は559円だった。